2017.03.27組織作り

経済産業省が推奨する健康経営とは?健康経営の取り組み事例

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企業は生産性向上のために最新設備の導入や業務改善、IT化推進などに取り組んでいますが、最近では、これまで重要視されていなかった「従業員の健康管理」という問題が経営的な視点からクローズアップされています。今回は、企業の成長に結びつくコンセプトとして注目されている健康経営についてご紹介します。

健康経営とは

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従来、従業員の健康は自己管理が基本でしたが、近年は企業が従業員の健康管理に積極的に関与する健康経営が注目されています。健康経営とは、企業が経営の視点から従業員の健康を捉え、戦略的に健康管理を行う考え方のことです。

健康経営の導入により、企業が負担する医療費の削減という直接的なコストダウンだけではなく、従業員の健康状態を保つことによる生産性の向上、クリエイティビティの創出、ひいては企業イメージの向上などの効果が期待できます。

1980年代に経営心理学者のロバート・ローゼンが「健康な従業員こそが収益性の高い会社をつくる」という「ヘルシーカンパニー」の概念を提唱して以来、今日の米国ではマネジメントにおける重要な考え方の1つとして定着しています。

投資指標としても注目される「健康経営銘柄」

2013年6月に閣議決定された日本再興戦略では「健康寿命の延伸」が掲げられ、従業員の健康維持は、人材の有効活用や保険料抑制によって会社の収益アップに貢献することが明記されています。

健康寿命の延伸を実現するための経済産業省の施策が、健康経営銘柄です。「健康経営銘柄」とは健康経営に取り組む上場企業を評価し、従業員の健康をサポートしている優良企業を世の中に広く認知させることが目的です。

「経営理念」「組織体制」「法令遵守」などの評価基準で、毎年二十数社が健康経営銘柄に選ばれています。企業イメージのアップにつながるだけではなく、投資の指標としても注目されるため、企業としても健康経営銘柄に選定されるメリットは大きいと言えます。

健康経営の取り組み事例

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【事例1】運動の奨励

従業員の体力向上を目的として運動を奨励する取り組みは、代表的な健康経営と言えるでしょう。社内で運動会を実施したり、ウォーキングの自主サークルを立ち上げたりする他、フィットネスクラブの費用を補助する企業もあります。

【事例2】禁煙サポート

日常生活はもちろん、ビジネスシーンでも喫煙できる場所は限られています。社内は全面禁煙という企業も珍しくありません。喫煙者の中には健康への影響を心配し、禁煙に挑戦する従業員もいますが、誰もが簡単にタバコを辞められるわけではありません。

禁煙の相談窓口の周知や禁煙治療費の補助、従業員の家族を職場に招待するファミリーデーで禁煙セミナーを開催して家族に禁煙を促してもらうなど、禁煙をサポートするさまざまな取り組みが実施されています。

【事例3】メンタルヘルスケア

仕事の人間関係や過大な業務量により従業員がうつ病を患うなど、メンタルヘルスの問題は経営上の大きな課題です。メンタルヘルスケアの施策として、組織長と人事担当者の協力による職場環境の改善、職場復帰に向けた従業員や主治医、職場、産業医、人事の連携体制の確立や復帰後のフォローアップ体制の構築などが挙げられます。

おわりに

中小企業の場合、従業員一人一人の生産性が業績に直接影響を及ぼします。従業員の健康がもたらす生産性の向上を考慮すれば、中小企業は健康経営導入のメリットが大きいと言えます。
したがって、現在は上場企業による取り組みが中心の健康経営も、今後は中小企業にも普及することでしょう。マネジメントを行う立場にある方は、ぜひ従業員の健康管理に取り組んでください。

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