2017.11.20組織作り

企業が実現すべきワークライフバランスの取り組みとその問題点

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仕事に熱心なあまり、長い時間働いて健康を害する方も少なくありません。世界的に見て労働時間が長い日本も、ワークライフバランスの指針をきっかけに、働き方に変化が生まれようとしています。今回は、企業が実現すべきワークライフバランスの取り組みとその問題点についてご紹介します。

ワークライフバランスとは何か?

ワークライフバランス(WLB)とは、仕事とプライベートを両立させる取り組みのことであり、仕事と生活の調和を意味します。

ワークライフバランスの発祥はアメリカ

1980年代のアメリカでは、共働きの従業員に対して働きやすい職場環境を整備する取り組みとして、「ワーク・ファミリー・バランス」という考え方が誕生しました。当初は子どもがいる家庭の育児と仕事の両立を推進するためのものでした。しかし、時代が進むにつれて、すべての社員が自分らしく、仕事とプライベートを両立するための状態を目指すという意味へと変化していったのです。

日本でワークライフバランスが生まれたきっかけは少子化対策

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日本のワークライフバランスは、1994年に少子化対策として打ち出された「今後の子育て支援のための施策の基本方針について」(通称「エンゼルプラン」)という方針が根底にあります。

当時のエンゼルプランは目立った成果を上げられませんでしたが、その後、出生率を回復させるために職を持った女性がいかに家庭と仕事の調和を図るかが課題だとし、2007年には政府による「ワークライフバランス(WLB)」の行動方針が示されます。

企業のワークライフバランスへの取り組み

もともと女性のための施策だったワークライフバランスは、すべての社員を対象とする考え方として定着しました。政府がワークライフバランスを積極的に推進するようになったことで、企業でも次々と新たな取り組みを始めています。

ワークライフバランス施策とそのメリット

主なワークライフバランス施策として以下が挙げられます。

【ワークライフバランス施策の一例】

・従業員のニーズに応じた細かな短時間労働制度→女性従業員の定着率のアップ

・事業場内に保育所を設置→復職する女性が増え、企業イメージが向上

・使用理由を問わない勤務時間選択制度→社員の満足度、意欲の向上

女性の早期退職を食い止めるためのWLB

ワークライフバランスの目的には、優秀な女性社員の早期退職を食い止めたいという企業の思惑があります。今もなお、待機児童問題やワンオペ育児に悩む女性たちは、より実態に合わせた制度を求めています。最近はようやくその声が企業に届き、女性の声が反映された形に近づいてきました。

ワークライフバランスにおける問題点

ワークライフバランスという言葉が日本に登場して、すでに10年以上の時が経過しました。企業が手探りで始めた取り組みにも、変化の兆しが表れ始めています。

ライフに比重を置き過ぎる社員の出現

ワークライフバランスにより、働き方に自由度が生まれたことで、ワークとライフのバランスをうまく保(たも)てない社員が出てきました。制度を利用すれば、社員の満足度は一時的に保たれます。しかし、それが当たり前になることで「仕事をおろそかにしても、制度によって守られている」とワークを軽視し、ライフに比重を置く社員が出てきたのです。

職場の不公平感が高まる

7215-00091-3制度を利用することができる社員とそうでない社員との間に温度差が生まれ、やがては企業内の亀裂につながることもあります。そのため、ワークライフバランスを企業に定着させるためには、不公平感が生じないようにしなければなりません。いかに生産性を落とさずに社員のやる気を保てるかが、これからのワークライフバランスの制度に求められています。

おわりに

今回は、企業が実現すべきワークライフバランスの取り組みと、その問題点について取り上げました。これからの企業はワークだけではなく社員のライフにも目を向ける必要があります。経営者と社員が一丸となって、ワークライフバランスの実現に取り組んでいきましょう。

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